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日ハム新球場エスコンフィールド設計ミス発覚「設計は大林組とHKS社」

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日本ハムが建設中で既に95%以上が完成している新球場【エスコンフィールド北海道】(以下エスコン)。ファールゾーンの広さが規定に達していないことが発覚し、現場からの改築は困難とされているため「完成間近の新球場が使えないのでは?」と問題になっています。

誰が設計して、なぜ問題となっているのか、この報道についてリサーチしました。

公認野球規則「本塁からバックネットまでの距離が足りない」

この問題について報じられているのがこちら。

新庄監督の下、新たな球団の歴史を刻むフィールドに、思わぬ問題が持ち上がった。指摘を受けたのは、ホームベースからバックネット側のファウルゾーンの広さだ。

公認野球規則では、試合を行う競技場の構造が細かく設定されており、野球規則2・01において「本塁からバックストップまでの距離、塁線からファウルグラウンドにあるフェンス、スタンドまたはプレーの妨げになる施設までの距離は、60フィート(18・288メートル)以上を必要とする」と明記されている。

だが、「エスコンフィールド北海道」でのホームベースからバックネット側のフェンスまでの距離は約15メートルしかなく、会議の場ではその点について他球団からの指摘を受けた。

引用元:news.yahoo.co.jp

球場を作る上での規定ではホームベースからバックネットまでの距離が約18.3メートル必要なところ、エスコンは15メートルしかないことが日本野球機構(NPB)と12球団による実行委員会の会議で発覚。他球団からの指摘によるものとのこと。

来春に開業予定でほぼ完成している球場がなぜ今更問題を指摘されたのか、なんでそんなことになっったのか、このお粗末な状態に色々と疑問が湧いてきます。

なぜ設計ミス?設計は大手ゼネコン大林組とアメリカのHKS社

球場を設計する上で規定をもとに設計するのは当たり前に思いますよね。なぜこんなことが起こったのでしょうか。肝心の日本ハムや設計・建設業者からの発表はまだありませんが、ネットの情報をまとめいていきます。

翻訳間違いが大元の原因か

球場の規格が定められている【公認野球規則】はアメリカのMLB (メジャーリーグベースボール)公式規則である【Official Baseball Rules】を翻訳し参考に作られています。その中で今回の問題となっているホームベースからバックネットまでの距離が規定されているわけです。

本家MLBの規則にはホームベースからバックネットまでの距離を60フィート以上とし、その距離については「recommended」(推奨)としているのに対し、MLBの規則を翻訳して使用しているはずの日本の【公認野球規則】ではこの距離について「必要とする」と誤訳。

「必要とする」ということは、60フィート(18.288メートル)以上なくてはいけないといこと。

この日米の規則の認識の違いに気づかず?球場を共同設計したのがアメリカ・テキサス州の本社を置く大手設計事務所HKSと日本の大手ゼネコン大林組。下記はこの建設計画の概要です。

名称北海道ボールパーク(仮称)建設計画
場所北海道北広島市
発注ファイターズ スポーツ&エンターテイメント
CMr山下PMC
設計大林組、HKS
概要RC造・S造・SRC造、B2、6F、延12万500m²
工期2020年5月~2022年12月
施工大林組、岩田地崎建設

HKSはMLBのテキサス・レンジャーズやミルウォーキー・ブルワーズの本拠地など数多くのスタジアム設計実績のある全米最大手の事務所です。

MLBでは”推奨”としかなっていないこの距離を注視して設計することはないようで、実際、MLBで60フィート以上の球場は2球場だけ。大半は16メートル以下で12.8メートルという球場もあるほど。

しかし、日本の大林組が共同で設計・建築を担っているにもかかわらずなぜ見過ごされてしまったのでしょうか。

おそらく、全体的なコンセプトはHKS、そのコンセプトを高い建築技術で構造に落とし込んだのが大林組といったところでしょうか。以前からバックネット裏の距離が近いことでの臨場感をアピールポイントとしていたこともあり、このコンセプトに直結する球場のサイズ感はHKSが設計した可能性が高そうです。

責任の所在は?

でも、なぜ完成間近のこのタイミングでの指摘となったのでしょうか。

ここまでの間に、今回問題を指摘された実行委員会を運営している日本野球機構や多くの関係各所の承認も得て建築工程が進んできたのではないのでしょうか。

しかも会議で指摘してきたのは“他球団”との報道。バックネットまでの距離が15メートルで臨場感があることは以前からアピールされていたため日本野球機構をはじめとした関係者はその事実を知っていたはず。

設計者の責任はもちろん、それに気づかず見過ごしてきた球団外関係者の責任にも発展しそうです。

球団側「対応を協議中」

もう既に完成間近のエスコン。今後はどのような展開が考えられるでしょうか。

球団側は「対応を協議中」とのコメント。

ファンの声はこちら。

 

新庄監督がコメント!

 

日本ハム・新庄監督 新球場のファウルゾーン問題「ファンが一番喜ぶ気持ちでつくった球場」と理解求める

日本ハムの新庄剛志監督が9日、来年3月に開業する本拠地「エスコンフィールド北海道」のファウルゾーンのサイズ問題について言及した。

「今、球団の方たちが懸命に対応している状況」とし、「ただ一つ言えるのは、ファイターズファン、野球ファン、エスコンフィールドに初めて見に来てくれるファンの方たちが一番喜ぶ。そういう気持ちでつくった球場っていうのは分かってほしい。俺が子供だったら、近くで見たいですよ。近くで見せたいという気持ちがあのつくりになった。あとは球団が対応しているので、間違いなく大丈夫」と理解を求めていた。

引用元:news.yahoo.co.jp

ファンを一番に大切にする新庄監督らしいコメント。

「球団が対応しているので間違いなく大丈夫。」この自信、実はもう既に決着がついているのか?

他球場では規定外だけど特例で承認されている球場も

公認野球規則には、スタジアムの両翼が99m・中堅が120mという規定がありますが、横浜スタジアムは両翼が98m・中堅が118mとどちらもわずかに足りていません。

しかし、「都市公園内運動施設の建蔽率規制」による制限内に建設されているため特例として認められているそうです。

エスコンフィールドも特例や、規則の改訂によって許可が降りてこのまま開場を迎えることができるのでしょうか。

【追記】来季はこのまま開業容認で決着!オフシーズンに改修

11/14に12球団代表者会議が行われ今回のこの問題について協議が行われました。

結果、来季はこのままの現状でシーズンをスタートし、23年と24年のシーズンオフに公認野球規則に合わせたファールゾーンの広さに改修を行なっていく方向となりました!

井原事務局長は日本ハムが来年3月に開業する新球場「エスコンフィールド北海道」のファウルゾーンのサイズが規定を満たしていない問題について言及。「エスコンフィールドの件について、12球団代表者会議で協議いたしました。冒頭、北海道日本ハム・川村社長から今回の案件についての経緯の説明があり、加えて謝罪のお言葉、そして今後の対応について説明を頂きました。経緯につきましてはNPBへの確認、問い合わせなど球団側の報告が不十分だった旨の報告内容で、謝罪がございました。併せて今後の対応として、野球規則2・01に従う仕様に変更する改修計画案をご提示いただきました。これらを受けまして協議しました結果、12球団では本件は現行ルールに違反している事案であるものの、改修計画の実施方針を確認した上で、来年2023年シーズンは現在のエスコンフィールドの建造のままでの公式試合での使用を認めることで意見が一致しました」と明かした。

来季開幕から使用する新球場「エスコンフィールド北海道」で発覚した問題。公認野球規則では本塁からバックネット側のフェンスまで60フィート(約18メートル)以上が必要とされているが、15メートルほどしかなかった。新球場は観客が臨場感を楽しめるように客席とグラウンドが近い設計になっていたが、7日に行われた日本野球機構(NPB)とプロ野球12球団による実行委員会で規定を満たしていないと指摘された。来季の開幕まで時間が迫っていることから、来季は現状の球場のまま開幕することを容認した。

改修計画にいて井原事務局長は「あまり時間がない中でまとめていただいたので、具体的な工事期間、工事の規模、内容とか細かいところはまだ出ていません。ただ現時点、改修計画の検討案と概要という範囲で言いますと2023年オフ、2024年オフの2シーズンを工事期間に充てるというのが現時点での計画での事情説明。これによって足りなかった距離を変更すると言うことであります」と説明。規格を満たした球場になるのは、25年シーズンからになる可能性が高いことを示唆した。

球場が完成に近づいた中で問題が発覚したことについては「(日本ハムの)NPBへの確認、問い合わせなど球団側の報告が不十分でした」とした。
引用元:news.yahoo.co.jp

この問題が発覚した原因については「(日本ハムの)NPBへの確認、問い合わせなど球団側の報告が不十分でした」とのことだがそもそもこの日本の公認野球規則に則った設計がされなかった原因はなんだったのでしょうか?そこが気になるところです。

【追記】日ハムはファールゾーンが規定より狭いことを設計段階で知っていた

この「なぜそのような設計がされたのか」について。

「独自の解釈が生じた背景」として「設計を担当した米国設計会社HKS社(本社:アメリカ・テキサス州)より、米国の公認野球規則(OFFICIAL BASEBALL RULES)に準じたMLBにおいては問題がない旨の説明を受けました。OFFICIAL BASEBALL RULESの原文を確認し、本塁からバックストップまでの距離として記載のある60フィートは推奨(recommend)と解釈しました」

引用元:news.yahoo.co.jp

アメリカの設計事務所がMLBの規約では問題ないから大丈夫と言った→日ハム側もMLBの規約を確認し60フィートが推奨になっているから足りなくても大丈夫!という流れだったということですね。

なんてお粗末な認識でしょう。

ここで一旦立ち止まって、日本の公認野球規則では違反になってしまうから観客が臨場感を楽しめるように公認野球規則の60フィートの解釈について問題提起をしてから話しが進んでいけば良かったのに。

ひとまず、来シーズンはファールゾーンが狭いままの臨場感あふれる新球場が味わえるということでぜひ行ってみたですね!

ファンからも公認野球規則の変更の是非について声があがればもしかしたらまた流れが変わるかもしれませんね。

今後の展開も楽しみです。

 

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